人生最後は安らかに過ごしたい

老衰が一番の希望です。

家族の協力があってこそのターミナルケア

ターミナルとは、末期や終末のことを意味します。余命がわずかとなってしまった人に対する治療やケアのことをターミナルケアと言います。延命をせずに身体的にも精神的にも苦痛を伴わないように看護をして、本人らしく人生の最後を生きるために行われるものがターミナルケアです。
癌などの病気は大体の寿命を予測することができますが、認知症はいつから末期になるかを判断するのが難しくなります。一般的には寝たきりになり、自力で食べることができなくなったときからターミナルと分類されている場合が多いようです。
食べることができなくなっても、栄養を摂取できればそれ以降も長く生きることができます。延命することが可能になり、医療現場では、延命が積極的な治療と解釈されています。しかし、認知症の場合は異なります。延命は本来、本人の意思で決定するものですが、認知症の場合本人確認が難しく、家族に延命するかどうかの意志を確認することになります。
より良いターミナルケアを行っていくには、本人に周りの家族や介護職員などが寄り添い、安心して過ごせる環境をつくることが大切です。
在宅でターミナルケアを行う場合、医師や看護師の協力を仰ぎましょう。症状によって訪問回数などもかわってきます。
寝たきりの場合、褥創に気をつけることが大切です。これは同じ体勢を数時間続くと背中やお尻にできてしまうのもです。痛みがわかる方には大変苦痛を伴うものであるため、クッションをあてたり楽な姿勢を作ってあげたりなど、細かな配慮が必要になります。
ターミナルケアでは本人らしく最期を迎えてもらうために、不安を少しでも取り除いてあげることが大切です。