終末期の患者に対する看護師の役割

医療の現場では、ターミナルケアを行う看護師の存在が欠かせなくなっています。疾病などでいくら治療をしても、回復の見込みが無い患者に対して、精神的な支えとなってあげたり、出来る限り苦痛の緩和を目的としたサポートを行ったりするのが仕事です。
ターミナルケアを行う看護師の役割には、どういったものがあるのでしょうか。
まず、患者の肉体的な苦痛を緩和するためのケアがあり、最も重要なケアの一つとして挙げられます。患っている病気が末期になってしまい、これ以上の回復が見込めなくなってしまった場合、その時点で患者は激しい痛みに襲われている場合も多くあります。そこで、患者の苦痛を出来る限り和らげるために、可能な範囲で、治療や看護をしてあげる必要があります。
また、患者は肉体以上に精神的な苦痛も激しく伴います。ご本人やそのご家族がターミナルケアを希望したとしても、やはり死に対する不安はあるのではないでしょうか。また、毎日毎日肉体的に痛い思いをしていると、いつこの痛みが再発するのかという恐怖もあるでしょう。このように、病気の末期になると、患者の肉体的、精神的な疲労と苦しさはピークに達してしまいます。看護師として、ターミナルケアを行う際には、全てを受け入れて、出来る限りその苦痛を和らげるようにしなくてはいけません。何よりもご本人とご家族が、終末期を心安らかに過ごせるようにできるかどうかが、看護師の一番大切な役割なのです。